【健康】くも膜下出血とはどんな病気? 高齢の母の闘病記③

こんにちは、うさです。
お読みいただきありがとうございます。

2019年1月
平成最後の年を迎えて間もなく、79歳、高齢の母がくも膜下出血で倒れました。
現在治療中です。

くも膜下出血に至った経緯とその治療、その他いろいろなことを
おぼえがきとして綴っておこうと思います。

高齢の母の、くも膜下出血での闘病記録です。

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Contents

くも膜下出血とはどんな病気?

脳卒中のなかでも最も致死率が高いといわれる、恐ろしい「くも膜下出血」とは
どのような病気なのでしょうか。

くも膜下出血とは

くも膜下出血とは、脳卒中のひとつで、くも膜下腔という場所で出血が起こる状態をいいます。
脳梗塞・脳出血・くも膜下出血を「脳卒中」と総称しますが、くも膜下出血は脳卒中全体の約1割程度といわれます。

脳は外側から、硬膜、くも膜、軟膜という、いくつかの膜で覆われており、
くも膜と軟膜の間を「くも膜下腔」といいます。
くも膜下出血は、脳表面の動脈から出血し、くも膜下腔に血液が流れ込んだ状態のことです。

多くは脳動脈瘤と言われる血管のふくらみが、ある日突然破裂することによって起こります。

動脈瘤は血管が分岐している場所に出来やすいのですが、動脈瘤が出来る原因は、いまだ不明となっています。

若い人では、生まれつき持っている脳動静脈奇形というものが破裂して起こることもあります。

くも膜下出血の症状

くも膜下出血の発症時にあらわれることが多い症状には
次のようなものがあります。

1.非常に激しい頭痛

「突然ハンマーで殴られたような激しい痛み」という表現がよく聞かれます。
それまで経験したことがないような激しい痛みが、急激に始まります。

しかし、出血が少ない場合には、
それほどの痛みを感じないこともあるようです。

2.意識障害

くも膜下出血を発症したときの症状のひとつに,
激しい頭痛とともに、意識を失うなど、意識障害が現れることがあります。

出血の度合いにもより、少量の出血の時には意識障害までは現れず、
頭痛だけという場合もあるようです。

3.嘔吐、めまい

多量の出血の場合は、頭蓋内圧が高くなることにより
頭がフラフラとめまいを生じたり、吐き気や嘔吐がある場合もあります。

くも膜下出血に前ぶれはあるのか

恐ろしいくも膜下出血に前ぶれはあるのでしょうか。

前ぶれなく脳動脈瘤が破裂して、突然症状が起こることが多いのです。

しかし3割程度の人が前ぶれの頭痛を経験しているようです。
また、破裂する前の動脈瘤「未破裂動脈瘤」がある場合も、そこから小さな出血が起こることもあります。

警告出血による頭痛

未破裂動脈瘤からくも膜下腔へ少量の出血があった場合、今までに経験したことがないような頭痛を経験することがあります。

これを「警告出血」といいます。

ひどい頭痛ではないものもあり、風邪の症状等と判断して見過ごされることもあります。

動眼神経が圧迫されるために起こる目の症状

目の動きをつかさどる動眼神経が、動脈瘤により圧迫されるために

・物が二重に見える

・まぶたが自然に下がってくる

・片方の瞳孔が拡大する

など、目の症状が現れることがあります。

これは内頚動脈に動脈瘤ができた場合に起こりやすい症状で、
内頚動脈にできた動脈瘤は破裂しやすく、きわめて危険といわれます。

くも膜下出血はどんな時に発症するのでしょう

高齢者に限らず、若い人にも起こりうるくも膜下出血ですが、どんな要因で発症するのでしょう。

くも膜下出血を引き起こす危険因子は脳動脈瘤ですが、この他の危険因子をみていきましょう。

高血圧

高血圧は最もよく知られたくも膜下出血の危険因子の一つです。

血圧が急激に上がったり下がったりするような状況で起こりうるのです。

たとえば

・激しい運動をする

・重いものを運ぶ

・鼻をかむ、せき、くしゃみ

・入浴

・排便、排尿時にいきむ

・精神的興奮(怒るなど)

などという、力を入れたりいきんだりして、血圧が急激に変化した時に起こりやすいといわれます。

喫煙

喫煙もまた最もよく知られたくも膜下出血の危険因子の一つです。喫煙者は非喫煙者と比較して、男性で3.10倍、女性で2.26倍リスクが高いそうです。

たばこを吸わないことはもちろん重要ですが、吸っている人のそばでの
受動喫煙も注意が必要です。

脳卒中の家族歴

くも膜下出血の発症には、遺伝的な要因が含まれていることも知られています。

やせ型な体型

なぜやせ型な体型がくも膜下出血と関係あるのかはこれまでのところ分かっていませんが、
既に他のいくつかの研究グループでの結果が報告されているようです。

ストレス

特に女性において、日常生活におけるストレスがくも膜下出血と関係あることが分かっているそうです。

過去の実験的研究データーで、精神的なストレスによって血管の内皮が傷つく可能性が指摘されていますので、くも膜下出血の原因して十分に関係あるのではないかと考えています。

飲酒

飲酒とくも膜下出血については、これまで多くの研究報告があり、多量飲酒がくも膜下出血の発症や死亡と関係ある可能性があると考えられています。

飲酒により血圧が上がるためともいわれます。またお酒と一緒に塩分の多いつまみを食べることで、血圧上昇の要因になるのかもしれません。

お酒はほどほどに…ということですよね。

高齢の母のくも膜下出血の発症

母は、きっかけは激しい頭痛での救急搬送でしたが、検査で
卵巣腫瘍が見つかり、腫瘍摘出の手術を受けました。

→卵巣腫瘍「ビール腹ではなかったのか?!」母の闘病記①へ

無事手術を終えたその日の夜中。

「急変!」との知らせを受けて病院へ駆けつけました。

「血圧が急上昇して下がらず、急遽CT検査をしたところ
くも膜下出血を起こしていることが分かりました。
緊急に処置をしたいのですが…」

との医師の説明を受けたのですが、
なにがなんだか…一瞬私の脳内の方が切れそうなパニックになりました。

腹部の手術の後、全身麻酔が完全に抜けた夜中に
痛み止めの硬膜外麻酔はしていたけれど、

全身につながる各種の管、血圧測定の器具、血栓予防のフットポンプなど
腹部の痛みの他にもいろんな要因で、身体に力を入れたり痛みを逃すためにいきんだりしたのでしょう。

そのために血圧が急上昇し、くも膜下出血を起こしてしまったのでしょう。

早朝に緊急手術を受けることに決まりました。