相続とは、亡くなった人が所有していた財産や権利・義務が移転することです。
亡くなった人を「被相続人」
受け継ぐ人を「相続人」といいます。
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亡くなった人のすべてを相続する
相続は、「亡くなった人の全て」を相続するということですので、その中には当然借金も含まれます。
土地・建物などの不動産や、現金、預貯金、自動車などのプラスの財産のみでなく、
借金や負債、損害賠償責任などのマイナスの財産も含まれます。
長年つきあいのなかった伯父さんが亡くなって、
他に相続人がいないから自分が財産を相続することになり、
「そういえば、昔なにか困っていたときに保証人になった記憶が…」
と思い出してヒヤヒヤしていたら、案の定、借金の返済も受け継いでいた。
子どもの頃からとてもお世話になったのは間違いないので、泣く泣く返済した。
なんてよく(?)ある話ですよね。
相続は人が亡くなったその日から始まる
相続は、亡くなったその日から、否応なしに始まります。
相続財産は、相続開始日にさかのぼって法定相続人に所有権が移動します。
そこで、相続が開始したら、
法律で決まった期限内にさまざまな手続きを行わなければなりません。
3か月と10か月
相続開始から
「3か月」と「10か月」が重要な期限となっています。
最初に、3か月までにすることは、
遺産を受け継ぐか否かを決めます。
遺言書の有無を確認し、どのような財産や債務が、どこにどれだけあるのかを、すべて詳しく調べます。
そして、遺産のすべてを評価・計算して総財産を出します。
プラスの財産と、マイナスの財産をよく考えて、
相続をするのか相続をしないのかを決断します。
次に10か月までにすること。
相続税の申告・納税の期限が、相続開始後10か月です。
相続人全員で、遺産分割協議をして
誰がどの財産をどれだけ引き継ぐのかを決めます。
相続人全員が同意したものを遺産分割協議書にまとめます。
相続の割合が決まったところで、実際に相続を受けて相続税が発生してくるのです。
この期限が相続発生から10か月なのです。
身内を亡くして悲しみに暮れる中でも、やらなければいけないことは
現実として押し寄せてくるんですよね。
まとめ
人が亡くなると、その人が所有していたすべての財産の相続が始まります。
プラスの財産のみならず、マイナスの財産もすべて相続の対象となります。
ここで、終活として考えるのは、
住宅ローンや教育ローン、生活費の足しにするために借りたお金…
これらを返済しておこう!と思うのは当たり前なのですが、
これらのマイナスの財産があることを、何かの形で伝えておく必要があります。