お盆が近づいてきました。
毎年お盆になると、休暇をお墓参りも兼ねて家族そろって帰省する方もいらっしゃるでしょう。
私は、父方の墓は遠方なので、今までに数回しか訪れた記憶がありません。
こんにちは。うさです。
お読みいただきありがとうございます。
実父が眠るお墓は、我が家の近くにあります。
近くに住む母も健在なので、まだまだ心配はないのですが、弟の家族が遠方に住んでいます。
弟は毎年盆正月には、片道6時間かけて帰省してきます。
いずれ母が他界したら、両親の墓はこのままこの地に残すべきなのか、承継者はどうしようか
考えることはありますが、(自分のこととなると)まだ考えないようにしています。
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改葬とは
故郷を離れて暮らしている方で、お墓を守るのが困難なため、居住地の近くにお墓を移す方が増えています。
代々のお墓を放置して無縁墳墓になるよりは良いといえるでしょう。
お墓の引っ越しや、承継者が誰もいなくなったり管理できないためにお墓を整理する墓じまいのことを「改葬」といいます。
では、改葬は簡単にできるのでしょうか?
実は、家の引っ越しよりも大変かもしれません。
祭祀承継者とは
お墓や仏壇、位牌などの仏具などを「祭祀財産」といい、それらを受け継ぐことを祭祀承継といいます。
この祭祀承継は、民法上で家や土地の相続財産とは別で、相続財産は複数人で相続できますが、祭祀財産は1人だけが承継することになっています。
両親ともに他界していたり、独身で子どもがいなかったり、お墓のある場所とは違う地に暮らしていたり、そんな方で祭祀承継者に当たる方は、早めに先々のお墓のことを考えておくとよいでしょう。
改葬の流れ
1.新しいお墓を決める。
「受け入れ証明書」を発行してもらう。
2.現在の墓地の管理者に「改葬」を願い出る。
「埋葬証明書」をもらう。
3.現在の墓地のある役所での手続き
「改葬許可申請書」を出して
「改葬許可証」をもらう。
4.現在のお墓から遺骨を取り出す。
管理者に改葬許可証を提示して、
閉眼供養をしてもらい遺骨を取り出す。
墓石を処分する。
5.新しいお墓に納骨する。
開眼供養をしてもらう。
改葬許可証と受け入れ証明書を提示し、
お骨を納める。
ここで気をつけなければならないのは、
新しいお墓が決まっていなければ改葬の許可が
下りないので、引っ越し先を先に決めることです。
菩提寺にあったお墓の引っ越し
菩提寺の中にあるお墓をやむなく引っ越しさせる場合、
手続きの流れは前述の通りですが、手続きに入る前に気をつけたいことがあります。
改葬を考えたら、菩提寺や親族とよく話し合って、じゅうぶんな理解と了解を得てから手続きに入りましょう。
親世代、あるいはもっと前からのお付き合いのあった菩提寺です。
檀家としてのつながりがあったはずなので、檀家も離れることとなります。
また、その土地に残る親族がいらっしゃるならば、その方々ともよく話し合って理解をいただくことが大事でしょう。
改葬の悩み
改葬することが決まったものの、
トラブルや考えなければならないことは他にもあるようです。
元の菩提寺との間に生じる「離檀料」が多額のものだったり、
先祖代々のお墓を自分の居住地へと改葬したために先祖を同じくする遠方に住む親族からお参りが不便になったと苦情が出るとか。
または、改葬した地に、この先の子孫が住み着いてくれるとも限りません。
いずれにしても、よく話し合って、今後もお墓を代々引き継いでいけるのか、納骨堂など他の選択肢はないのか、よく考えて決めることが大切でしょう。
私の両親の墓は(今は父だけですが)、両親のみの納骨堂なので、改葬の不安や心配はあまりなさそうです。
年に一度、6時間かけて故郷へ帰ってくる弟に会えるのをあと何年かは楽しみにしていましょう。
「そこに今は猫姉ちゃんも一緒に眠ってるんだニャ。」